随想:エッセイ

音楽が終わる前に 12
STONe in the NAVAL

えっ、こういうのジャパメタっていうの? リアクションとか、プレゼンスとか、44マグナムとかがジャパメタ? デッドエンドもジャパメタになるの?

 そう! そういえば、STONe in the NAVALのライブを初めて見た時は、hideみたいだなって感じたんだけど、CD(『into the circle city』)を聴くと確かにデッドエンドを感じさせるところがある。だけど、hideやデッドエンドの真似をしてるってことじゃないの。
真似だったらすぐわかる。だって不自然でしょ? 歌詞にしても、歌や演奏にしても、自分たちが本来もっている独自性(オリジナリティー)を生かさないで、自分たちじゃないものを無理に作っているわけだから。
STONe in the NAVALは、ライブにもCDにもそういう不自然なところがまったくなくて、"これはこの人たちにしか表現できない!"ってものが伝わってくる。それがいちばん大事なことよ。ジャンルや歴史の知識も、音楽をより深く感じとることの足しにできないのなら必要ないってこと。
別のバンドを見に行って出会ったSTONe in the NAVAL。ライブがまだ2回。CDも『into the circle city』と『Beastly e.p.』の2枚だけ。だから、STONe in the NAVALという冒険に乗り出すこれからの私は前途洋々。えっ、前途多難?

(TRUE CROOK Vol.10)